確定申告書等作成コーナーをマイナンバーカード方式で使う準備
昨日、ICカードリーダーの調達と仮想マシーンで使えるようにする記事をアップしました。
上の記事の半分は仮想マシン上のWindows10でUSBのICカードリーダを認識させる話ですが、普通のWindowsユーザーはICカードリーダーを使えるようにしておいて下さい。私と同様にドライバーのインストール不要な製品をお持ちの場合はPC背面のUSBポートに挿すだけでOKです。でなければICカードリーダーの説明書に従ってドライバーをインストールして下さい。
今回は国税庁の確定申告等作成コーナーをマイナンバーカード方式で使うためのセットアップの話しです。
作成コーナー 事前準備セットアップ
作成コーナ 事前準備セットアップによると次の3つの処理がされるようです。
- 信頼済みサイト及びポップアップブロックの許可サイトの登録
- 確定申告書等作成コーナー用モジュールのインストール
- JPKI利用者ソフトのインストール
事前準備セットアップはInternet Explorer 11
とMicrosoft Edge
が可能なように書いてありました。しかし公的個人認証サービスのサイト
では「JPKIの利用者クライアントソフト」のWindows版はブラウザとしてInternet Explorer にしか対応していないとあります。
なので今回は不要な混乱を避けるためブラウザはInternet Explorer 11で「事前準備セットアップ」実行しました。
Internet Explorer 11はデスクトップにはありません。起動方法はスタート
→Windowsアクセサリ
→Internet Explorer
を選択します。
(どこかのサイトで32ビットモード限定と書かれていたので、https://www.keisan.nta.go.jp/h29yokuaru/cat1/cat11/cid124.htmlを参照して32ビットモードにしましたが、その必要はないみたい。インストール後に64ビットモードに戻しました。)
事前準備セットアップの実行
ICカードリーダとマイナンバーカード、各種暗証番号を手元に用意してから実行しました。
- 国税庁 確定申告書等作成コーナーのページにある、
作成開始
をクリック。 - 次に、「e-Taxで提出 マイナンバーカード方式」をクリックします。
- 「e-Taxを行う前の確認」のページになり、「事前準備セットアップが行われていません。」と表示されますので、
事前準備セットアップファイルのダウンロード
をクリックします。 - 「JPKI利用者ソフトセットアップ」画面が表示された場合、次へをクリック
- インストール先のフォルダを確認し、次へをクリック
- プログラムフォルダ名を確認し、次へをクリック
- コピーの開始で次へをクリック
事前準備セットアップが完了したら、確定申告書等作成コーナーはここまでで終わります。
以上、毎年度ごとに申告書入力前に以上の作業が必要な様です。
毎年度ごとに必要なのは多分、確定申告書等作成コーナー用モジュールとJPKI利用者ソフトのバージョンが最新になっていることを担保するためだと思います。
ICカードリーダーの動作確認
公的個人認証サービス(JPKI)の利用者クライアントソフトを使ってICカードリーダーでマイナンバーカードを読めるか確認します。
- マイナンバーカードをICカードリーダーにセットします。
- JPKI利用者ソフトを起動します。
Windowsの左下角にある
スタート
→アプリ
→公的個人認証サービス
→JPKI利用者ソフト
と選択 - メニュー画面が表示されます
動作確認
ICカードリーダーにマイナンバーカードがセットしてPCに接続されていることを確認してから
- メニュー画面の
動作確認(S)
をクリックします。 - 「公的個人認証サービスソフトウェア動作確認機能」のウィンドウが表示されます。メッセージ内容を確認し、[実行(E)]をクリックします。
- 実行結果が表示されます。
確認項目 | 原因 |
---|---|
ICカードリーダライタ基本動作確認において、SCardEstablishContextに「NG」が表示される。 | 原因として、・ICカードリーダライタとパソコンを接続するケーブルが抜けている等により、ICカードリーダライタとパソコンの接続がうまく行えていない。等が考えられます。 |
SCardListReadersの下にICカードリーダライタの名称が表示されない。 | 原因として、・ICカードリーダライタとパソコンを接続するケーブルが抜けている等により、ICカードリーダライタとパソコンの接続がうまく行えていない。・公的個人認証サービスに対応したICカードリーダライタのドライバがインストールされていない。等が考えられます。 |
SCARD_STATE_PRESENTが表示されない。 | 原因として、・ICカード(住民基本台帳カードまたは個人番号カード)がICカードリーダライタに正しくセットされていない。・ICカード(住民基本台帳カードまたは個人番号カード)が抜けている。・ICカード(住民基本台帳カードまたは個人番号カード)を挿入する向きが正しくない。等が考えられます。 |
SCardConnectに「NG」が表示される。 | 原因として、・ICカード(住民基本台帳カードまたは個人番号カード)がICカードリーダライタに正しくセットされていない。・ICカード(住民基本台帳カードまたは個人番号カード)が抜けている。・ICカード(住民基本台帳カードまたは個人番号カード)を挿入する向きが正しくない。・公的個人認証サービスに対応したICカードリーダライタのドライバがインストールされていない。等が考えられます。 |
JPKI利用者ソフトではICカードリーダーをPCの前面にあるUSBポートに繋いでいる場合に、うまく読めない可能性が有るそうです。PC背面のマザーボード直結のUSBポートに繋ぎます。延長コードも使わないほうが良いそうです。 (実は前面のUSBポートはPC内部で延長配線されているのでマザーボード直ではありません)
それでもダメな時は、マイナンバーカードをセットしたICカードリーダーを接続した状態でWindowsを再起動して再度試します。なんと繊細というか微妙なソフトですね。
問題なければ実際にICカードを読んでみます。
自分の証明書を見る
- メニュー画面の
自分の証明書(U)
ボタンをクリック - 証明書選択ダイアログが表示されます。証明書を選択し、
OK
ボタンをクリック - パスワードの入力ダイアログが表示されます。
公的個人認証署名用パスワードまたは公的個人認証利用者証明用パスワードを入力し、OK
ボタンをクリック
ここでの間違いも間違いカウントされますので注意して下さい。てきればパスワード管理ソフトの利用をおすすめします。 - ICカードに格納された電子証明書の内容が表示されます
ちなみにあなたの名前とか住所が見える訳ではありません。電子証明書の主体者、期限、発行者などが見られるだけです。 それとこのソフトはマイナンバカードに特価したものではなく、その他公的電子証明書(法人とか)をPCに保存している場合にも使える仕様になっています。
その他
ここからは私の推測です。事実と異なるかも知れません。
個人が公的個人認証サービス(JPKI)の利用者クライアントソフトを利用する機会は極めて少ないのではないかと思います。多分、最初の設定時とマイナンバカードを読めないトラブルの時の動作確認くらい?
Windows版がInternet Explorer 11に限定されているのは、この利用者クライアントソフトの内部で利用されているからではないか。だとすると確定申告書等作成コーナーでEdgeがつかえるという表記もわからないではない。でも最近のEdgeはその後chomium版Edgeに変更になってたので、その対応がどうなっているのかわからない。
令和2年用の事前準備セットアップがリリースされればわかるでしょう。もし来年初めのセットアップ時に最新のEdgeが使えるようなら、それを選ぼうと思います。
ところでマイナポータルの利用ですが、今しばらく止めておこうかと思っています。
マイナポイントも煩わしそうですし、マイナポータルにそれほどメリットを感じないので。
とりあえずは調達したICカードリーダーでマイナンバーカードを読めることを確認できて一安心できました。来年初めの確定申告が楽しみです。