インストール/アンインストールが超簡単
WindowsやMaxOSの場合は供給者がマイクロソフト、アップルと単一になっていますが、linuxの場合は複数の供給者が存在します。OSのカーネルは同じですが、それぞれ供給者の志向の違いにより異なるlinuxパッケージが供給されています。また供給されるアプリケーションなどのパッケージも同様でそのパッケージ方法も異なります。
なのでdebian系のパッケージはdebian系のlinuxでなければ使えないということになっています。今はメジャーなubuntu(debian系)を使っているのでソフトウェアを探すのに苦労はしていませんが、昔々は欲しいプリンタドライバーが特定のパッケージでしか供給されてなくてlinuxの使用そのものを断念してきました。
そうしたLinux供給方法の違いを乗り越えて、簡単にインストールして使えるようにした比較的新しいパッケージ方法がAppImageです。
ダウンロードサイトからダウンロードし、適当なフォルダーに保存した後に実行権限を付与するだけで使えてしまうというインストールという手続きが無い方法です。
注意事項
以上を読むととてもお手軽で素晴らしいと思えますよね。でも今までにない方法なので、事前によく調べてから試したいと思いました。すると次の記事を見つけることができました。
LinuxでAppImage形式のアプリを使う方法と注意点のまとめ https://www.virment.com/how-to-use-appimage-linux/
この記事で指摘されている注意が3つあります。
- 自動アップデート機能がデフォルトではない
- システムに統合した場合は関連ファイルの削除を手動で行う必要がある
- AppImage形式のファイルを保管する場所は事前に決めたほうがよい
従来のパッケージではアップデートは自動的に行われていましたが、このフォルダーに保存するだけという簡単さから想像してアップデートを管理する仕組みは備わっていないと私も思います。どうしても必要になれば、その時に自分で新しい版が出ていないか調べれば済むと思います。
システムに統合した場合は関連ファイルの削除を手動で行う必要があるというのは、面倒そうなので気になりました。対処方法は書かれていますが、多分その時点で、あたふたとすることでしょう。なので最初からシステム統合しないを選ぶつもりをしていました。
しかし、実際にAppImageのアプリケーションを起動した時には、記事にあるようなシステムに統合するかどうかという問い合わせはありませんでした。
また/home/username/.local/share/applicationsにも追加されたファイルもなく、システムへの統合操作はされていません。
AppImage形式のファイルを保管する場所は使いやすさを考えてデスクトップにしました。この問題はシステムに統合している場合のもので、統合しなければ関係ないと思います。
使ってみたところ
システムに統合するかの確認は無かったので、その機能は外されたのかも知れません。今のところ私の場合は2つのアプリケーションがAppImageとなっていますが、2つとも確認は有りませんでした。パッケージの仕方によっては機能があるのかも知れません。システムに統合されなければアンインストールは削除するだけという、これまた超簡単に済ませられます。
"Ubuntuソフトウェア"を使ってのインストール/アンインストールも気軽では有りますが、AppImageはほとんど時間も掛かりませんし、失敗することもないのでお試しで使ってみるというのも気軽にできます。
こんご、AppImageの利用が増えていくことを期待しています。
現在(2020/07)私が利用しているAppImageのアプリケーションは次の通りです。
cryptomator-1.5.6-x86_64.AppImage 先日の暗号化するアプリケーションです。
MuseScore-3.4.2-x86_64.AppImage 楽譜の作成、再生をするアプリケーションです。
追記:
システムに統合してない為だと思いますが、アプリケーションとそのアプリケーションが生成するファイルとの関連付けができません。例えばMuseScore3で保存して出来る楽譜データ(圧縮ファイルですが)をダブルクリックしてもファイル構成が見えるだけでMuseScore3が起動しません。
なのでMuseScore3を起動した中で楽譜データを選択する形で使います。ちょっと扱い方を変えなくてはならないのが今一つです。2020/07/25