ギターの楽譜を何件か入力してきましたが、いくらか入力の際に操作がわからず戸惑ったことがあるのでメモします。多分、しばらく使わないとまた忘れると思いますので。
3連譜の入力
音符入力モードでの場合で四分音符の3連府とする場合
- その3連符全体の長さとなる音譜、2部音符を選択して
Ctrl
+3
(この時はまだ音符を小節内に配置しない、選択しているだけ) - 四分音符で3音入力する
rit.(リタルダンドの入力)
テンポを次第に落としてゆく表現方法ですが、Musescoreの標準機能にはありません。プラグインがあるらしいけれど、ここでは別の方法で対応します。
- まずリタルダンドを掛ける先頭の音符、または休符を選択します。
- パレット→テキスト→段テキストをダブルクリックして、テキストボックスを作成、表示を"rit."にして、適切な位置に配置します。譜面への表示はこれでOK。
- 曲全体のテンポを確認します。直近のテンポマーク(またはメトロノームマーク)確認。"Andante"とか名前で指定している場合は該当する数値を確認すること。
- リタルダンドを追加する先頭音符を選択し、
Alt
+Shift
+T
で直近のテンポより少し遅い数値のテンポを追加する。 - もう1つ幾つか離れた後ろの音符に、同様にしてさらに遅いテンポを追加する。
- 追加したテンポマークを選んで右クリック、要素の編集からインスペクタを表示し、要素の表示のチェックを外す。
以上で追加したテンポマークを譜面上に表示すること無く再生時には次第にテンポが遅くなって再生されるようになります。
Musescoreでのテンポマークの設定値はわかりませんでしたので次の表を参考に。
テンポマーク | 意味 | メトロノームマーク |
---|---|---|
Grave(グラーベ) | 重々しく | ♩=42前後 |
Largo(ラルゴ) | 幅広く、とてもゆるやかに | ♩=46前後 |
Lento(レント) | 遅く | ♩=52前後 |
Adagio(アダージョ) | ゆるやかに | ♩=56前後 |
Larghetto(ラルゲット) | やや遅く | ♩=60前後 |
Adagietto(アダージェット) | アダージョよりやや速く | ♩=66前後 |
Andante(アンダンテ) | 歩く速さで | ♩=72前後 |
Maestoso(マエストーソ) | 荘厳に、威風堂々と | ♩=80前後 |
Moderate(モデラート) | 中くらいの速さで | ♩=96前後 |
Allegletto(アレグレット) | やや速く | ♩=108前後 |
Animato(アニマート) | 活き活きと速く | ♩=120前後 |
Allegro(アレグロ) | 速く | ♩=132前後 |
Assai(アッサイ) | 十分に速く | ♩=144前後 |
Vivace(ビバーチェ) | 快速に | ♩=160前後 |
Presto(プレスト) | すごく速く | ♩=184前後 |
Prestissimo(プレスティッシモ) | 極めて速く | ♩=208前後 |
以上、「音楽のテンポと速度記号一覧と意味をご紹介! | FLIPPER'S」のページを参照させて頂きました。
タイとスラー
- タイ:前の音を選択肢し
+
キー
同じ高さの2つの音符をつなぎ、後ろの音符は弾かない。 - スラー:先頭の音と最後の音を選択し
S
キー
2つ以上の異なる音符をつなぎ、なめらかに)演奏する。
セーハーの入力
ギターでは人差し指を寝させて同一フレット上の複数弦を一度に押さえる場合が有ります。これをセーハーまたはバレーといいます。これは演奏者のための表記で再生には関係ありません。その表示は、単にフレットポジションを示すだけの場合と、範囲をも示す場合と2通りあると思います。
セーハーの文字表示はいくつかありますが"C.7"といったようにフレット番号を算用数字で表記します。アラビア数字は使わないことにしました。
単にフレットを示すだけの場合
- セーハー対象の音を選択
- パレット→テキスト→→段テキストをダブルクリックして、テキストボックスを作成して、適切な位置に配置します。
- 表示を"C.3"といったようにフレット番号を示す。
譜面上の範囲も示す場合
- セーハー対象の始まりの音と終わりの音を選択(Shiftキーを使う)
- パレット→線→さらに表示→テキストラインをダブルクリック
- 線付きのテキストが表示されるのでテキストを"C.3"と言ったように書き直す。
ハーモニックスの入力
次の方法は残念ながら再生することはできません。表記だけになります。
セーハーと同様の方法で、表記を"arm 12"、"arm 7", "arm 5"とします。
尚、arm 12は1オクターブ上、arm 7は1.5オクターブ上、arm 5は2オクターブ上の音になります。
また、8度上のハーモニックスの場合は、"8 dos armonics"とします。演奏する場合は左手は譜面通りの運指で、右手は人差し指が12上のフレット位置に軽く指を当てて弾きます。
どうしても再生したい場合は、ハーモニックスの部分だけ別の楽器としてのパート譜にします。そして パレット→アーティキュレーション→さらに表示→ハーモニックスで入力します。見た目よろしくないのと、音も耳障りに感じましたのでお勧めではありません。
反復での"D.S. al Coda"の使い方
セーニョ、「to Coda」、「D.S. Al Coda」、コーダがセットになっていないと(当然ですが)正しい順序で再生されませんでした。元の譜面から見落とさないように注意。
小節の区切りはリピート記号ではなく二重縦線で区切られています。演奏順位は第1小節から第29小節の"D.S. al Coda"まで続き、ここから第6小節に戻ります。次は第13小節の"To Coda"まで行きます。そこから第30小節へジャンプして最後までの演奏となります。
第6小節の先頭上にある記号がセーニョです。第30小節先頭上にある記号がコーダです。